Ludlow Castle - ルドロウ・キャッスル -でおこる素敵な出来事
記憶の扉




あら...?

 

珍しくお部屋のドアが半分ほど空いています。


気になったのは、そのお部屋の持ち主が...

今はいらっしゃらない レオ様だということ。

 

ドアを閉め、マーカスさんに見つからないうちに
サディ坊ちゃまのところへもどるべきところですが...


部屋の中から 風に乗ってふわりと香る
覚えのある香水のにおいに
足が自然と部屋の中へむいてしまいました。

 

この香水は... あの方の...

 

部屋の中の荷物のほとんどは運び出されてしまっていて、
しばらくの間 人がいなかった さびしい気配がします。


まだかすかに残る 香水のかおりを辿っていくと、
机の上に置かれた古い日記に目がとまりました。

 

どなたの日記かしら... ...?

 

シンプルで、少しかわいい表紙は
どうやらレオ様のものではない様子。


あら...


隙間から、なにか写真のようなものが...



自然と伸びた右手を、「いけない」と一度は止めたものの
表紙の隅に書かれた<Deborah.G>のサインが好奇心を駆り立てます。



デボラ... レオ様のお母様のお名前。

たしか、昔このルドロウ・キャッスルでメイドとして働かれていたと...

 

思わず手に取った日記には、2枚の写真。

 

一枚は...


ドレス姿の 若く美しい女性が2人、
パーティースタイルの男性3人に囲まれてソファで微笑んでいる写真。


二枚目は...


使用人にしては華やかな制服をまとった男女が
厳格そうな男性を中心に、微笑んでいる写真。

 


この写真の方々には、数名 見覚えがあります。

だいぶ若いお姿だけれど...

 

オ・クレール・デュ・ラ・リュヌのヴェルニエ伯爵と、
伯爵夫人のイザベル様。

スウィート・マルベリー・ファームのラングフォード伯爵と、
伯爵夫人のマーガレット様。

ラ・レーヴ・デ・パピヨンの執事、アルマン様。

そしてこの男性は...
ルドロウの先代当主 アーネスト・エドワード・ハウエル様。


 

この頃のルドロウでの日々は、どんなものだったのでしょうか...?

「サディ坊ちゃん、ごめんなさい。 少しだけ...」




古い日記のページをめくると、

デボラ様が16歳の頃の思い出が色鮮やかに蘇ってきました。



――日付は今から25年前、7月24日 とある夏の日――



 *
 
 


メイド・タバサ | comments(0)
忘れもの


しん...

とした、
持ち主のいなくなった

ルゥお嬢様のお部屋。


こうしていると

ちょっと前まであった
あのにぎやかな毎日が

まるでウソのようです。



あまりに急にすすんだ
お話だったので、
いまだに不思議なかんじがします...。


...とりあえず

今日もいつものように
花瓶のお花を変えなくっちゃ!



――お花の調達は、いつもの裏庭


お嬢様が可愛がっていた
猫のミュウさんに
ごあいさつをすることも

最近わたしの日課に新しく加わりました。



いつもいる 裏庭の
プランターの陰をのぞいてみると...


...あら、いない???


代わりにそこに落ちていたのは

見覚えのある髪飾りと
かわいらしいサイズの足跡たち...


思わず笑いがこみ上げてきてしまったけれど

マシューさんや
アイリスさんに見つかったら
大変な騒ぎになりそうです!



髪飾りをハンカチでつつみ

足跡の上に、そっと

土をかぶせておきました。
 
 
 

メイド・タバサ | comments(0)
二人の相性


おかえりなさいませ!
ルゥお嬢様!!


レオ様はまたすぐ
ご実家の方へ戻られてしまいましたが...

ルゥお嬢様がいるだけで、
なんとなくルドロウの雰囲気が
明るくなるのがわかります。

私もうれしいです!!



そういえば...

お嬢様が屋敷に到着された際のこと。

ルゥお嬢様はずっとパピヨンにいましたから、
新しい執事・マーカスさんとは初の対面です。


「ルイーザ・シャロン・ハウエル様。
 お初にお目にかかります。

 私、このたび新しくルドロウ・キャッスルに
 仕えることになりました、
 マーカス・ワイアット・スペンサーと申します。

 以後 よろしくお願いいたします。」


...と
礼儀正しく初対面の挨拶をされたマーカスさんに対し...


「あらっ、あなたが新しい執事なのね!
 よろしく、マーカス!」


...と言って
マーカスさんの横を駆けていったお嬢様...。



...あのときのマーカスさんの表情...!!!




言葉では表せません...




これからどうなるのかしら???

ちょっぴり、心配です.....

メイド・タバサ | comments(0)
clairvoyant


新しい執事さん、
「マーカス」さんがお見えになりました!!


旦那様から直々に紹介された対面式のとき、

なんだか私の方を見て
とても驚かれたようすだったのが
少し気になりましたが...


マシューさんとは違って
すこし、厳しそうなお方でしたから

明日からは気を引き締めて
お給仕にとりかかりたいと思います!


...ああ、そうでした!


さっそく、ベランダにコッソリ作った
小さな雪だるまを片付けるようにと
言いつけられたところでした

急いで撤去に向かわないと!


それにしても...

誰にも見つからないように作ったはずなのに
いつの間に見つかってしまったんでしょうか

やはり 恐ろしく優秀な執事さんともなると

見る目が違うんでしょうか.....。



メイド・タバサ | comments(0)
うれしいお知らせ


旦那様ったら、いつもいきなりなんです!


今回ばかりは、嬉しいニュースでしたが...

...メイド長のアイリスさんにとっては、特に!

メイド全員に「話があるんだ」と
召集がかかったときには、
何事かと思ってしまいました!


いよいよ、執事不在問題に決着がつくときがきたんです。


もうすぐ、ルドロウ・キャッスルに新しい
執事の方がお見えになるそうです!

しかも、今週!


もう いつお見えになられても
おかしくないってことですよね!!!


ですから、

新年早々で
大掃除も終わったばかりの
ぴかぴかのお屋敷ではありますが、

新しい執事さんに恥のないよう

今日はメイド全員で、もう一度
細かい箇所のおそうじをしていたんです!



...さて、

玄関の掃除も早めに終わったので、
すっかりご機嫌で

中庭に積もった雪で
小さな雪だるまをつくっていると...


――?

ふいにはしる、緊張感...

??

ぱっ と後ろを振り返りましたが、誰もいません。

.....?



なんだか、視線を感じたのですが...


気のせいでしょうか?
 
 
 

メイド・タバサ | comments(0)
短くなるものさし


いつの間にか景色は白くなり
私がはじめてお給仕した
あのクリスマスパーティーから

はや2年が経ちました。


今年は 使用人さんの不足などで
皆さんそれぞれに忙しいため
大々的なパーティーは行わない、とのことですが...

昨夜のイブの夕食は、クリスマスと
旦那様からの労いということで

私たち使用人の食事もちょっぴり豪華だったんです!


奥さま、旦那さま
ヌーベル・キュイジーヌの皆さん

本当にありがとうございました!



それにしても.....

時が経つのって 本当にはやいものですね。



そういえば昔、父にこんな話を聞いたことがあるんです。

「年をとるにつれて、時間の経過を
 速く感じるようになるのは何故か?」


例えば、いま貴方が20歳だとします。

今の貴方にとっての1年というのは
20年のうちの1年だから、

<20分の1>

ということになりますよね。


―でも、小さい頃はどうでしょうか?


この考えでいくと、
6歳の子にとっては1年は

<6分の1>

ということになる筈なんです。


20分の1と、6分の1。
どちらが短いかは、明白ですよね。


だから、
成長するにつれ
年を重ねるにつれ...
人は1年というものさしがどんどん短くなっていくのかもしれない

というお話。

もちろんこのお話は、論理上のお話ですが.....。




そんな話を思い出しました。



――今年ももうあと一週間ありません。


来年のクリスマスも、どうか穏やかに過ごせますように。
 
 
 
 
 

メイド・タバサ | comments(0)
執事のお仕事


マシューさんがルドロウを去って

一ヶ月が経ちました。



新しい執事さんがいらっしゃる噂はチラホラとあるものの、
具体的なニュースは誰も耳にしていない様子です。

代わりに 使用人全員の一日の仕事内容を決めているのは
家政婦のチャリティさん。

なんだかとっても忙しそうです.....



そもそも、「執事」...

バトラー<butler>って、どんなお仕事なのでしょう?



辞書をひいてみると―


----------------------------------------------------
数ある家事使用人の中でも最上級の職種の一つであり、
フットマン(従僕)を勤め上げた者がバトラーに昇格する。
----------------------------------------------------


つまり、マシューさんにも昔は
フットマンだった時代があるんですね!


----------------------------------------------------
上流階級か、下層の上流家庭より裕福な
中流最上層の家庭にのみ見られる職業。

食器・酒類を管理し、主人の給仕をするという本来の職務に加え、
主人の代わりに男性使用人全体を統括し、
その雇用と解雇に関する責任と権限を持つ。
----------------------------------------------------


食器の管理...あっ!

そういえば、一度ルゥお嬢様がエグレッタの食器を壊して
エグレッタの執事・リュシアンさんに
きつく叱られていたのを見たことがあります!

それは、リュシアンさんが館の食器の管理を
一任されていたからだったんですね。


.....それだけの理由でもなさそうですが.....


----------------------------------------------------
それらに加え、他の男性使用人の監督、
灯りの準備、戸締まり、火の始末など全体的な管理業務も行う。
----------------------------------------------------


ルドロウ・キャッスルは女性使用人がほとんどとはいえ、
ふだんのお仕事に加えて 全体的な管理業務だなんて...

なんだか大変そうです.....!



チャリティさん!

私も、与えられたお仕事はなるべく
早めに終わらせられる様がんばりますから

なにかお手伝いが出来ることがあれば言ってくださいね!!!


メイド・タバサ | comments(0)
憧れ


ここのところ、お昼休みの話題はといえば
エグレッタ・サクラで行われる

フットマンのカミーユさん
ハウスメイドのヘイリーさん

お二人の結婚式についてです。



当主 マルグリート様の粋なはからいで
館で結婚式を開いてくださるだけでなく、

なんとヘイリーさんのウェディング・ドレスは
リリィ・テイラー特注のドレスだとか!!


なんて素敵なんでしょう。

メイド達みんなで
ドレスについて熱く討論が始まります。

デザインについて予想をしたり
自分の理想のデザインをそれぞれ発表しあったり。

色は..
ラインは..
レースは..

.....。


ああ、いいなぁ。

使用人ながらリリィ様のドレスを着ることが出来るヘイリーさんは
みんなの憧れの的です。


それに、禁じられた恋から実った
幸せな結婚だなんて、なんて素敵なんでしょう!!


まるでシンデレラみたい...

相手は王子様ではないけれど
きっと幸せになれることでしょう。



おめでとうございます、カミーユさん、ヘイリーさん!

  
 

メイド・タバサ | comments(0)
続く日々のなかで

季節は夏から秋になって
マシューさんがお屋敷からいなくなって
ルゥお嬢様がしばらくパピヨンへお出かけになられて...

お屋敷は、以前よりかなり静かな雰囲気になりました。



でも

いつの間にかそれを

「いつもと雰囲気の違うルドロウ・キャッスル」

ととらえなくなっている自分に気がつきました。



「いつもと違うこと」も
だんだん、日常のなかへ埋没していって...
いつの間にかそれが「いつものこと」になっていくんですね。

ちょっと寂しいけれど、それがごく当たり前のこと。



さぁ!

この静かな日々打ち破られる前に
お仕事をすすめておきましょう


そうだ、

時間に余裕のあるうちに
枯れてきてしまったバラを使って
ポプリにしておくのもいいかも.....
 
 

メイド・タバサ | comments(0)
変わらない心がけ


いつの間にか、とても涼しい風が館の中を通り抜けるようになりました。

もうすぐ、秋?

まだまだ、夏?

ちょっと不思議な感じです。


ロミオ様がこの屋敷をお離れになって、
レオ様、ミシェル様がご婚約されて...
執事のマシューさんもこの屋敷を去ることになって.....

なんだか、いろんなことが一度にたくさん起こった気がします。


そういえば、こんな風に夏が終わっていくのも
ずいぶん急な気がします。


季節がゆくのは、こんなに早いものだったんでしょうか?


つぎの夏のこのルドロウ・キャッスルには
今いる方がいらっしゃらなかったりして、
いまとは環境がずいぶん変わっているんでしょうか.....


.......はっ。

こんなにしんみりしている場合じゃありませんでした!

玄関のおそうじが終わったら、
次はエマさんのところへお洗濯のお手伝いに行かなくっちゃ!


周りがどう変わろうとも

わたしは変わらずお仕事にはげみましょう。



みなさんの大切なルドロウ・キャッスルのために...

がんばらなくっちゃ!

メイド・タバサ | comments(0)
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