resolve
2010.02.24 Wednesday

孤独というのは、人をここまで変えるものなのか・・
眠っている母のやせ細った顔を横目に
起こさないように静かに机の引き出しから便箋を取り出し、筆をとる・・・・
「ミシェル・・・・」
綴ってゆく事実のやりきれなさに、ふだん流れることのない涙が頬をつたう。
・・涙をながすことなんていつぶりだろう?
思えば、十数年をルドロウ・キャッスルで何不自由なく過ごした私には、涙を流す機会なんて、ほとんどなかった。
・・でもこの人は・・母上は
その十数年を 孤独と不安の中で生きてきたのだ・・
パピヨンを発つ明け方、必ず戻ると約束した君の顔を思い出すと、胸が引きちぎれそうになる。
気丈にも、「お母様を大切にしてあげて」と微笑んだ君の笑顔。
僕はそれを・・
裏切ろうとしている。
でも・・・・
この決断が正しいのかどうかはわからないけれど、
この人を置いて生きてゆくことなど私にはできない。
「すまない、ミシェル・・・・」
涙でぼやけた視界の中
精一杯のまごころを込めて、
君のしあわせを願って・・
ペンをはしらせた。