Ludlow Castle - ルドロウ・キャッスル -でおこる素敵な出来事
I am not aware


 走った。

頬に流れるはずの涙は、私が走った後に遅れて落ちた。

サロンへもホールへも
どこへも戻りたくない。

誰とも、今は会いたくない。

だってこんな顔を見せたら
お父様やお母様、イザベルや、使用人のみんなが心配してしまう。

悲しませてしまう。



あの場所から
あの人から離れるように、
ルドロウ・キャッスルの廊下を走った。

まだ頭の中で反響する、たくさんの言葉。

『この恵まれた環境は、きみが自らの力で手に入れたものじゃない。全て、きみの両親が与えてくれたものだ』
『覚悟があるんだったら、なぜ自分の足で歩こうとしない?なぜ誰かに頼ろうとする?なぜ誰かが連れ去ってくれるのを待ってい

るんだ?』
『結局、自分を安全なところに置いて、ちょっと冒険してみたいなんて夢みてるだけ。そうだろう ――?』

わかってる
わかってるわ

全部わかってるのに…



ドレスが絡まって、足がもつれる。
大理石を蹴るハイヒールは頼りない。
コサージュがはらはらと崩れていく。

これらすべてが、
私の枷になってるっていうの?

すべて捨ててしまえば、
もっと前に進めるの?



誰か教えて

長女・マーガレット | -



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